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カメラ業界、勝手に考察

 

カメラ業界がざわざわしてる。

 

先日の決算説明会の

カメラ大手2社ニコン、キヤノンの苦戦がYahooニュースに。

 

ニコン、カメラの「赤字転落」聞きで迎える岐路

 

キヤノン、ミラーレス不振で3度目の修正の深刻度

 

タイトルがまた、ものものしい。

 

ニコンが5月に発表した中期経営計画では、

 

カメラ事業が縮小することを前提に、

新たな成長領域として工作機械を手がけることを発表した。

記事内のこの文章、ニコン使いとしては突っ込みどころ。

工作機械かあ…業界全体でカメラの売り上げは下がる一方だし、

会社の存続を考えると、他の事業にシフトする戦略は理解できる。

 

だけど、カメラ事業の利益が見込めないとなると、

今後新しい革新的なカメラを開発する

コストがかけられないことを意味する。

 

カメラ部門が「お荷物部署」と言われる日が来るのか。

 

そういえば新しいカメラの発表も、

以前のようにワクワクしなくなった。

 

ニコンD800は発表時はめっちゃ興奮したのに!

(このカメラの登場で僕はキヤノンから乗り換えた)

 

最初に断っておくと、

ボディの耐久性とかバッテリーとかレンズの豊富さとか、

過酷な現場で撮影するプロカメラマンには

まだまだニコンキヤノンは信頼のおけるカメラです。

 

どれもいいカメラなのですが「戦略」を見誤ったのかも。

 

微妙なマイナーチェンジを繰り返すだけの

ニコンはワクワクしないので、頑張ってほしいんですけどね。

 

生徒さんのカメラの変化

 

3,4年前までは、ニコンキヤノンの一眼が半数以上でしたが、

今年の生徒さんの使っているカメラを見ると

ソニー、富士フィルムが多く、6〜7割がミラーレス。

 

ニコン、キヤノンの一眼は中級機種を持つ生徒が多い。

 

そういう意味ではライト層とガチ層とで

棲み分けはできてるのかもしれないけどね。

(あくまで現段階で、ですけど)

 

僕は日常的に、生徒さんのカメラ購入相談に乗りますが、

最近めっきり一眼レフを勧めることが少なくなりました。

 

もちろん、一眼レフを否定するわけではないけど、

生徒さんの声を聞くと、どうしたって候補に入らない。

 

小さく軽くて(←これが一番)、デザインがよいカメラ。

オールドレンズも使いたい。プリントはあまりしない。

そんなに激しく動くものは撮らない。

フィルムカメラみたいな写りのデジカメがほしい。

光学ファインダーって何ですか???

 

「よしミラーレスにしよう!」ってなる。笑

 

生徒さんが、入門機からカメラのバージョンアップ時、

当時はアマチュアが選ぶデジタル一眼のゴールは

キヤノン5D系やニコンD800系が主でしたが、

今はソニーのフルサイズミラーレス、α7シリーズがゴール。

 

後発のキヤノンやニコンより

熟成した完成度の高いソニーα7Ⅲを勧めることになる。

 

(ほんとソニーはすごいカメラをつくってる。)

 

 

カメラを軽やかに楽しむ若ものたち

 

スマホ、デジタル世代の若者たちはミラーレスの

わずかなデメリット(これも間も無く解消されるが)を

なんとも思っていない。

 

私を含む、ベテランおじさンカメラマン達は

「液晶ファインダーだと写欲が萎える」

「昔のカメラはよかった…」と嘆く、

凝り固まった考えを持つ老害と成り下がったのか??

 

 

ああ、言いすぎてしまった…ごめんなさい。

めっちゃ怒られそう…。

 

でも、言わずにはいられないのさ。

 

時代と共に、求めるカメラの形もまた変わってゆく。

 

カメラメーカーはベテランカメラマンの声より、

若いユーザーの声に、もっと耳を傾けてほしい。

 

若ものたちは、とても柔軟かつ合理的にカメラを選ぶ。

 

スマホやタブレットでさくっとレタッチして

SNSにUP、独自のコミュニティを作り、

それが仕事になったりもする。

 

もちろん、森山大道やHIROMIXなんて

聞いたこともない。

 

うん、いいじゃない!

写真は誰にでも簡単に楽しむことができる!

 

写真 is freedom!!

 

一方で、古いけど価値のあるものもある。

カメラは家電ではなく、カメラなのだ。

 

カメラを持つと世界と対峙してる感覚になって、

持つだけで気分をアゲてくれる。

 

顔を覆い尽くすほどの大きなペンタ67を手にした時、

「俺は無敵だ」とさえ思ってた。

(全然、無敵じゃなかったけどね。笑)

 

若い人の写真の楽しみ方を大きく受け止め、

また今の写真の礎を築いた偉大な写真家たちを

知ってもらったり、フィルムカメラの楽しさなんかも

伝えていけたらいいな、と最近よく思う。

 

世代を繋ぐ、そんな役割を担えたら。

少なくともぼくの写真教室はそうでありたい。

 

ベテランカメラマンの声だけでなく、

ライトな写真好きな若者たちの声も届く、

懐深いカメラ業界であってほしい。

 

ミラーレスが売れるからではなく、

「写真を撮る楽しさ」を体感できるシンプルなカメラがほしいぞ!

 

独自の路線を模索するカメラメーカーも

 

最近「攻めてるなあ」と思うカメラメーカーはシグマ。

あと、富士フィルムはカメラ好きの心理をくすぐる。

 

個人的にはやっぱりライカの思想が好き。

 

ぼくは現在、仕事以外ではライカM10を使い、

先日のアイスランド旅では、富士の中判ミラーレス

GFX50Sをお借りしたけど、最高にいいカメラだった。

 

ライカSL2(今一番欲しいカメラ)はめっちゃ気になるし、

ポケッタブル・フルフレーム「シグマfp」も面白いカメラだ。

 

SIGMA fp

 

富士フィルムのX-pro3のチャレンジも好きだよ。

 

富士フィルム X-Pro3

 

あとは、マニアックなファンも多いペンタックスが

元気あると面白いのになあ。

 

ペンタックス67とかすっごくいいカメラだった。

中判デジのジャンル、富士と共に盛り上げてほしいなあ。

開発費とかなかなか難しいかなあ…

 

例えばAppleがカメラ業界に参入したらどうなるんだろう?

中国あたりのスタートアップ企業が面白いカメラ作る??

 

カメラのハード以外の新しい視点(コミュニケーションなど)を

定義するメーカーが、新たに台頭するかもしれない。

 

さて、これからのカメラはどこへゆくのか?

考えるだけでもワクワクする。

 

多種多様な個性あるニッチなカメラが

小さなメーカーからも出てきたり、ね。

 

コミュニケーションに特化したカメラ、

こども向けカメラ、左利き専用カメラ、

ファッションアイテムとしてのカメラなど。

 

あとは音楽聴けたり、PCの機能あったりあれもこれも…

 

??あれ?

それってスマホ?笑

 

いやいや。

 

「カメラの形」はなくなってほしくない!

ウェアラブルカメラとか絶対いやだよ…

 

憧れのカメラを手に入れることも、生きる喜びのひとつ。

「カメラ」をこの世からなくさないで、神様!

 

最後に

 

ああ、全然話し足りない。

このブログではとても伝えきれない。

いろんなご意見、見解があるかと思う。

 

今回はあくまでも、僕の周囲のアマチュアユーザーの反応と

写真コミュニケーションど真ん中にいる僕の見解です。

 

この続きがしたい人はぜひ「スナックピンぼけ」へ!笑

 

ちなみにぼくはミラーレス信者ではありません笑

 

カメラは大きくてごつくて黒くて、

カクカクしてる方が好きです。(笑)

家電みたいなカメラはあまり好きではないし。

 

女性が大きい一眼を取り回してるのもかっこいいよね!

 

The CAMERAを作れるのってキヤノン・ニコンやと思うし、

迎合せずに骨太なカメラを作ってほしい、

という思いもあります。

 

がんばれ〜ニコン/キヤノン!

 

新しいカメラも、ごりごりオールドスタイルも

柔軟に、目的に応じて

ファッションをコーディネートするみたいに

持ってくカメラを変えたい。

 

最後に声を大にして言いたいのは、

ぼくもカメラ作りの仲間に入れてほしい!ってこと。笑

(オファーくださいね♡)

 

ぼくらのような、エンドユーザーの声が上がってくる

街の写真教室にはいろんな生の声が届きます。

 

カメラメーカーとユーザーの距離が縮まると、

もっと面白いカメラが生まれるはず!

 

今回も長くなってごめんなさい。

寒くなってきたので風邪ひかないでね。

 

また来週!